現代経済学基礎:第29回講義ノート
2014年12月17日 水・1[新]現代経済学入門[旧]現代経済学基礎
ミクロ経済学 (14):政策の効果 (3)
- [今日の内容]
- 1 前回「例題28.1」&「例題28.2」の解答
- 2 公営化,流通統制の効果
- 3 参入の自由 vs. 国有化
- 4 例題
- [今日の問題意識]
- ■Q.一括式の課税/補助以外による政府の介入は,どのような効果があるのであろうか。
- [キーワード]
- 公営化,消費者価格,生産者価格,逆鞘,所得移転,厚生損失,流通統制,参入の自由,国有化
1 前回「例題28.1」&「例題28.2」の解答
2 公営化,流通統制の効果
[例29.1]例27.1(前々回)の産業
政府は,産業全体を公営化。営業キロ数を210kmに設定。
[応用] 流通統制
公営化の効果
(1) 消費者価格,生産者価格の間の逆鞘
(2) 所得移転 (納税者 → だれへ?)
(3) 消費者余剰 ↑,生産者余剰 ↑
(4) 厚生損失 = 総余剰:最大ではない
3 参入の自由 vs. 国有化
[例29.2]例27.1(前々回)の産業
参入を自由化することで,市場供給曲線が次に変化するという。
S = 9p
[応用] 参入規制,国有化の効果
参入自由化の効果
(1) 取引価格 ↓ & 取引量 ↑
(2) 消費者余剰 & 総余剰 ↑
4 例題
[例題29.1]例題27.1(前々回)の産業を公営化し,2500単位の生産水準にて事業化したとしよう。このとき,つぎを求めなさい。
(1) 消費者価格,生産者価格
(2) 消費者余剰,生産者余剰,公営事業への補助金額
(3) 厚生損失