現代経済学基礎:第28回講義ノート
2014年12月10日 水・1[新]現代経済学入門[旧]現代経済学基礎
ミクロ経済学 (13):政策の効果 (2)
- [今日の内容]
- 1 前回「例題27.1」&「例題27.2」の解答
-
2 課税の効果
2.1【復習】課税のタイプと利潤最大化
2.2 従価税の効果 - 3 補助金の効果
- 4 例題
- [今日の問題意識]
- ■Q.一括式の課税/補助以外による政府の介入は,どのような効果があるのであろうか。
- [キーワード]
- 従価税,補助金,厚生損失,所得移転
1 前回「例題27.1」&「例題27.2」の解答
2 課税の効果
2.1【復習】課税のタイプと利潤最大化
利 潤 | 利潤最大化の1階の条件 | 備考 | |
課税なし | ファクト23.1 | ||
一括税(T 円) | ファクト26.1 | ||
従量税(生産量1単位当たりt 円) | ファクト26.2 | ||
従価税(売上に100τ %) | ファクト26.3 |
2.2 従価税の効果
[例28.1]例27.1(前回)の産業
政府が,生産者の売上に40%を課税
〜効果〜
(1) 所得移転
(2) 生産者の選択の変化 ⇒ 供給曲線のシフト
(3) 数量減少,価格上昇
(4) 厚生損失 = 総余剰:最大ではない
3 補助金の効果
[例28.2]例27.1(前回)の産業
生産者の売上の50%の金額を,政府が生産者に補助
[ファクト28.1]生産者の売上の100s%の金額を生産者に補助。このとき,利潤最大化では,
(1 + s)p = MC
〜効果〜
(1) 生産者の選択の変化 ⇒ 供給曲線のシフト
(2) 数量増加,価格下落
(3) 厚生損失 = 総余剰:最大ではない
(4) 所得移転
4 例題
[例題28.1]例題27.1(前回)の生産者に 25%の売上税を課税した場合のつぎを求めなさい。
(1) 市場供給曲線
(2) 均衡価格,均衡取引量
(3) 市場均衡での総余剰
(4) 市場均衡での総余剰の分配(消費者余剰,生産者余剰,税額)
(5) 厚生損失
[例題28.2]例題27.1(前回)の生産者に売上の50%の補助をした場合のつぎを求めなさい。
(1) 市場供給曲線
(2) 均衡価格,均衡取引量
(3) 市場均衡での総余剰
(4) 市場均衡での総余剰の分配(消費者余剰,生産者余剰,補助金額)
(5) 厚生損失