マクロ経済学:第2回講義ノート

2012年4月17日 火・1[新]マクロ経済学A[旧]現代経済学応用A

第2回 国民所得の概念

<今日の内容>
1 産業連関表(投入産出表)と三面等価
2 国民経済計算
 2.1 最新確定版データ
 2.2 「名目」vs.「実質」

1 産業連関表(投入産出表)と三面等価

[例2.1](『ミクロ経済学』 練習問題1.5, pp. 14-15より)
・パン屋さん,製粉業者の2生産者(単位:万円/年)
・製粉業者
今年の始めに小麦を120単位保有,更に海外より小麦を30単位輸入。それらの内40単位を製粉して小麦粉を100単位生産,それをパン屋へ売却。賃金に60単位支払った。
・パン屋
製粉業者より購入した小麦粉からパン175単位を生産,それを消費者に売却。店舗の家賃に35単位を支払い,残りを自らの労働の代価として受け取った。
需 要 側
中間財最終財
製粉業者パン屋民間消費民間投資純輸出


企業製粉業者
パン屋
生産
要素
労働所得
資本所得

2 国民経済計算

2.1 最新確定版データ

※出所:内閣府『国民経済計算年報』

国内総生産勘定 国民所得・国民可処分所得の分配 国内総生産(支出側,名目)

2.2 「名目」vs.「実質」
年度2005(平成17)2010(平成22)
名目GDP505,349.4479,204.6
(-5.17%)
実質GDP507,230.9525,826.3
(3.67%)
GDPデフレータ0.996290.91134
(-8.53%)

名目vs実質 推移

<生産水準と物価>
 実質GDP:Y
 物価水準:P
 名目GDP = PY