マクロ経済学:第28回講義ノート
2012年12月11日 火・1[新]マクロ経済学B[旧]現代経済学応用B
後期第13回 ニュー・ケインジアン(1) 不完全競争と名目価格の硬直性(1)
<今日の内容>
1 ニュー・ケインジアンの問題意識と枠組み
2 独占の理論[ミクロ経済学のおさらい+α]
2.1 貨幣錯覚のない需要曲線
2.2 需要価格付けと限界収入
2.3 利潤最大化の1階条件と独占の均衡
2.4 外生的変化の効果
1 ニュー・ケインジアンの問題意識と枠組み
■Q. 名目価格は,いつ,どの程度,硬直的になるのか。
- 市場について
- 主体の行動について
2 独占の理論[ミクロ経済学のおさらい+α]
2.1 貨幣錯覚のない需要曲線
[例28.1]D = (I/P)(P/p)σ (σ > 0)
D:その企業への市場需要量,P:物価水準,p:その企業が設定する市場価格,I:消費者の予算
[ノート]例28.1は,予算制約 Σi pixi ≤ I の下で,CES型効用関数 U = {Σixi(σ-1)/σ}σ/(σ-1)を最大化したときの xi に等しい。ここで,i は,産業を示すインデックス(産業 i)。
ただし,P1-σ = Σi pi1-σ
●需要の価格弾力性
[例28.2]例28.1の需要曲線の需要の価格弾力性
ε = σ
2.2 需要価格付けと限界収入
●需要価格付け
●限界収入(Marginal Revenue, MR)
[ファクト28.1]
MR = p{1 - (1/ε)}
[注意28.1]例28.1の需要曲線の場合
MR > 0 ⇔ σ > 1
2.3 利潤最大化の1階条件と独占の均衡
[ファクト28.2]需要価格付けの独占企業の利潤最大化の1階条件
p{1 - (1/ε)} = MC
[例28.3]例28.1の需要曲線の場合
p{1 - (1/σ)} = MC
2.4 外生的変化の効果
[ケース1]I
や P
が変化した場合
[ケース2]MC
が変化した場合