マクロ経済学:第26回講義ノート
2012年11月27日 火・1[新]マクロ経済学B[旧]現代経済学応用B
後期第11回 ニュー・クラシカル (4) 景気循環&経済成長の基本モデル:ラムゼー・モデル
<今日の内容>
1 ラムゼー・モデル
1 ラムゼー・モデル (Ramsey Model)
ラムゼー・モデルの骨組み
●離散時間 vs. 連続時間
代表的個人:消費者の選択
[ファクト26.1]最適消費計画の1階条件(不確実性なし)
u'(ct) = β(1+rt+1)u'(ct+1)
[ノート]
マクロ的な消費者の予算制約を一人当たりベースに変形した予算制約を使うと,最適消費計画の1階条件は,次になる。
u'(ct) = β(1+rt+1)u'(ct+1)/(1+n)
ただし,
n:人口成長率
企業の選択
●生産関数
Y = F(K, N)
●規模に関する収穫一定
[ファクト26.2]生産関数(F)が規模に関する収穫一定を示せば,
y = f(k)
ただし,
f(k) = F(k, 1)
●資本の限界生産性
●減価償却
[ファクト26.3]利潤最大化の1階条件
f'(kt) = rt + δ
ただし,δ:減価償却率(時間上一定)
生産物市場の均衡
●生産物市場の需給均衡
yt = ct + (1 + n)kt+1 - (1 - δ)kt
ただし,
n:労働成長率,δ:減価償却率(いずれも時間上一定)
[ファクト26.4]ケインズ・ラムゼー法則 (Keynes-Ramsey Rule)
βu'(ct+1)/u'(ct) = 1/{1+f'(kt+1)-δ}
定常状態(長期均衡)
●時間選好率
ρ = (1/β) - 1
または,
β = 1/(1+ρ)
[ファクト26.5]定常状態では,次が成り立つ。
f'(k*) = ρ + δ
f(k*) = c* + (n + δ)k*
■Q. このファクトから,どのような命題が生まれるか?