ミクロ経済学:第4回講義ノート
2014年4月29日 火・3[新]ミクロ経済学A[旧]現代経済学応用A
市場の機能と政府の役割:部分均衡分析 (3)
- [今回の内容]
- 0 今日の問題意識
- 1 パレート改善とカルドアの補償原理
- 2 パレート効率性と厚生経済学の第1基本定理
- [今日の問題意識]
- 後述
- [キーワード]
- パレート改善,パレート効率,補償原理,総余剰,厚生経済学の第1基本定理,取引費用
- [参考書]
- 奥山 2章 2.4節 (2.4.5まで)
0 今日の問題意識
※ 前回講義より
1 パレート改善とカルドアの補償原理
●パレート改善
[例4.1]初期所得分配 → 計画・統制経済での所得分配
[例4.2]市場均衡 vs. 計画・統制経済
●カルドアの補償原理
※ 計画・統制経済(あるいは,市場分断化・数量割当政策)では,一物一価の法則が成り立たない。
→ 再契約:補償交渉
[ファクト4.1](参考書 ファクト2.8)
総余剰 増加 ⇒ カルドア改善
■Q. いつ,総余剰が最大?
[ファクト4.2](参考書 ファクト2.9)
総余剰が最大になるのは,需要価格の高い順,供給価格の低い順に,「需要価格 ≥ 供給価格」の中で取引した場合
2 パレート効率性と厚生経済学の第1基本定理
●パレート効率性
[定理4.1](参考書 定理2.10)
取引費用がなければ,市場均衡での所得分配 ⇒ パレート効率
●取引費用
・情報費用
・交渉費用
・執行費用