[法]経済原論:第20回講義ノート
市場の失敗(4):情報(2) (2011/11/24)
- [今日の問題意識]
- ■Q. 逆選択の回避方法は?
- [今日の内容]
-
1 スクリーニング
2 シグナリング
3 契約のための必要条件:「参加条件」
4 スクリーニング,シグナリングが機能する条件:「自己選択条件」
- [キーワード]
- 市場の失敗,情報の非対称性,私的情報,隠れた知識,逆選択,労働市場,スクリーニング,教育,シグナリング,参加条件,個人合理性,自己選択条件
- [教科書]
- 10章 10.1.3, 10.1.4
- [関連練習問題]
- 教科書 問題10.1, 10.3
1 スクリーニング
●スクリーニング (screening)
[例20.1]前回講義 例19.3の労働市場 (教科書, 例10.2)
■Q. 例19.3の場合,だれが何のためにスクリーニングを行うの?
生産性 | 人口比率 | 供給価格 | 教育費用 |
---|---|---|---|
1 | α | w10 | e |
2 | 1-α | w20 | 0.5e |
<スクリーニングの仕方>
(1) 給与コース (eL, wL)
,(eH, wH)
を設定
(2) 求職者,応募するか否か
(3) 応募の場合,給与コースを選択
(4) 契約して,コースごとの教育を負担
2 シグナリング
●シグナリング (signaling)
■Q. 例19.3の場合,だれが何のためにシグナリングを行うの?
<シグナリングの方法>
(1) 給与 w
と教育水準 e
の関係を設定
(2) 求職者,教育水準選択
(3) 企業,教育水準を観察して求職者の生産性を再予測
(4) 契約か否か
3 契約のための必要条件:「参加条件」
■Q. 求職者が契約を結ぶには?
●参加条件,個人合理性
4 スクリーニング,シグナリングが機能する条件:「自己選択条件」
■Q. 生産性1の求職者が Lコース,生産性2の求職者が Hコースを選ぶには?
●自己選択条件