現代経済学応用:第5回講義ノート
2012年5月8日 火・3[新]現代経済学応用A[旧]ミクロ経済学A
第5回 戦略形ゲーム(4)ナッシュ均衡(1)
<今日の内容>
1 今日の問題意識
2 ナッシュ均衡
3 支配可解性とナッシュ均衡の関係
※ マックスミニ戦略,ミニマックス戦略との関係 ⇒ 次回
1 今日の問題意識
■Q. これまで,3つの解概念を見た。
・支配戦略均衡
・支配可解性
・有限2人定和ゲームに対するミニマックス定理
これら各々の解概念が導き出す解を導き出す一般的な解概念は,ないのであろうか。
2 ナッシュ均衡
2.1 選択基準とナッシュ均衡
●自己拘束的(Self-Enforcing)
●ナッシュ均衡点
2.2 最適反応とナッシュ均衡
●最適反応(Best Response,最適応答:Best Reply)
[ファクト5.1]戦略の組が,各プレイヤーについて,そのプレイヤーの最適反応になっているとき,またそのときに限り,ナッシュ均衡点である。
■Q. 次のゲームの中で,支配可解でもなければ,2人有限定和ゲームでもないゲームは?
・囚人のジレンマ
■Q. それらのゲームにおいて,ナッシュ均衡は存在するであろうか。
・逢い引きのジレンマ
・ジャンケン
・例3.1,4.1
・練習問題2.1,2.2,3.1,3.2,4.1,4.2
3 支配可解性とナッシュ均衡の関係
[ファクト5.2]ゲームが支配可解であれば,弱被支配戦略の繰り返し削除によって残る戦略の組は,ナッシュ均衡点である。