現代経済学応用:第9回講義ノート

2012年6月12日 火・3[新]現代経済学応用A[旧]ミクロ経済学A

第9回 展開形ゲーム(2)標準化と均衡

<今日の内容>
1 今日の問題意識
2 展開形ゲームの標準化

1 今日の問題意識

[前回問題意識]
例1)逢い引きのジレンマ → 一方が他方の選択を観察できれば,ジレンマは起こらない。
例2)逢い引きのジレンマ → 男性側が女性側の気持ちを知らない場合は?
例えば,女性が男性に思いを寄せている場合(タイプL)と,顔を合わせるのも嫌な場合(タイプH)のいずれかを,男性が知らない場合は?
■Q1. 一般に,プレイヤーの行動やタイプについての情報を,どのようにモデル化すれば良いであろうか。
■Q2. モデル化できたとして,どのような解概念が想定できるであろうか。支配可解性やナッシュ均衡といった解概念を導入するには,どのようにすれば良いであろうか。
■Q3. これまでの解概念を導入できたとしても,戦略形ゲームと異なって,何かしらの問題点は伴わないのであろうか。

[今回]⇒ Q2

2 展開形ゲームの標準化

●標準化

■Q. 下記の例9.1と例9.2のゲームは,ゲームの木(ノードとノード間の順序)と利得関数は,同じ2つのゲーム。標準化しても同じであろうか?

例9.1
例9.2

●局所戦略(Local Strategy)vs. 行動戦略(Behavioral Strategy)

<展開形ゲームの標準化の方法>

<ナッシュ均衡点>(純粋戦略のみ)
・例9.1:(M, (u, u)), (M, (u, d)), (L, (d, u)), (L, (d, d))
・例9.2:(M, u), (L, d)