[法]経済原論:第5回講義ノート
主体の意思決定と需要曲線,供給曲線 (1) (2011/6/9)
- [今日の問題意識]
- 例1.1 (第1回講義)
- ・主体の選択
■Q. 月給の相場があったとき,各企業は何人雇用しようとするか。 → 需要曲線
■Q. また,TさんやUさんは,A社やB社への就職を希望するであろうか。 → 供給曲線
■Q. 一般に,買手の選択,売手の選択には,どのような原理が成り立つのであろうか。
- より一般的には,
-
■Q.需要曲線,供給曲線とは?
■Q.それらは,主体の意思決定とどのように関係しているのであろうか。 - [今日の内容]
-
1 需要曲線,供給曲線の概念
2 買手の意思決定と需要曲線
2.1 買手の選択
2.2 需要曲線の導出
2.3 買手の余剰と需要曲線の関係 - [キーワード]
- 需要曲線,供給曲線,需要価格,効用水準,効用関数,限界効用,限界効用曲線,取引便益,市場価格,取引費用,費用,取引利益,余剰,余剰最大化,余剰最大化の1階条件,需要量
- [教科書]
- 第2章2.1, 2.2
- [関連練習問題]
- 教科書 第2章末 問題2.2(1), (3)
1 需要曲線,供給曲線の概念
●需要曲線 (Demand Curve)
●供給曲線 (Supply Curve)
2 買手の意思決定と需要曲線
2.1 買手の選択
[例5.1](教科書 2章 例2.2) 一郎さんは,リンゴを 1 kg 購入するのであれば 280 円まで支払っても良いが,2 kg 購入するのであれば 1 kg 当たり 190 円,3 kg 購入するのであれば 1 kg 当たり 115 円までしか支払う用意がない。
●需要価格
[仮定5.1]効用水準は,金銭と1対1で対応している。
*この仮定に基づかない需要分析,市場均衡,厚生分析 → 教科書 3章, 5章, 6章
●効用関数
x | u(x) |
0 | |
1 | |
2 | |
3 |
●限界効用 (Marginal Utility, MU) と限界効用曲線
[例題5.1]例5.1において,リンゴの市場価格が 1 kg 150円であったとしよう。リンゴを x kg 購入しようとすれば,いくらの効用を失うか。
●取引費用(単に,費用)
●取引便益(単に,便益)
●余剰(Surplus)
[ファクト5.1]余剰最大化の1階条件 (教科書 2章 ファクト2.3)
買手が余剰を最大化すれば,
需要価格 = 市場価格
(限界効用 = 市場価格)