ミクロ経済学:第20回講義ノート
2014年10月21日 火・3[新]ミクロ経済学B[旧]現代経済学応用B
交換経済 (4) 効率性 (2)
- [今日の内容]
- 1 厚生経済学の第2基本定理
- [今日の問題意識]
-
■Q. 部分均衡分析で成り立った市場の機能(春学期第5回)は,序数的効用の下での一般均衡でも成り立つのであろうか。
・厚生経済学の第1基本定理 → 前回
・厚生経済学の第2基本定理 → 今回
- [キーワード]
- パレート効率性,ワルラス均衡,選好の単調性,選好の凸性,厚生経済学の第2基本定理
- [参考書]
- 奥山 6章 6.4.1
1 厚生経済学の第2基本定理
●厚生経済学の第1基本定理【復習】
●ワルラス均衡【復習】
●パレート効率【復習】
【考えてみよう!】
例17.1(秋学期第2回)のAさんとBさんでは,全員に同じカレーライスを食べてもらうのは,全員が反対であった。それならば,他の資源配分,特に,全員一致で不満のない資源配分で,しかも,ワルラス均衡ではない資源配分があったとき,それを政策目標とすることは可能であろうか?あるいは,どのような政策を打てば可能になるのであろうか?
●選好の単調性【復習】
●選好の凸性
[定理20.1]厚生経済学の第2基本定理(The Second Fundamental Theorem of Welfare Economics)
選好の単調性と凸性を満たすとしよう。このとき,任意のパレート効率な資源配分に対し,それがワルラス均衡の資源配分となる適切な一括式所得再分配政策が存在する。